咚咚吊橋 墜落精彩免費下載_綾辻行人 それですって_在線下載無廣告

時間:2018-01-27 00:28 /競技小説 / 編輯:鳳姐
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咚咚吊橋 墜落

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更新時間:2017-05-21T05:55:36

所屬頻道:男頻

《咚咚吊橋 墜落》在線閲讀

《咚咚吊橋 墜落》第40篇

に濡れて光る女の長い髪。小麥に焼けた、若い肌。甘い巷缠の匂い……。

ふと、長年一緒に暮らしてきた妻の、明るく能天気な笑顔が脳裏をよぎる。彼女に対する罪悪と嫌悪――両方が同時に、の內に苦々しく込み上げてきた。

家計が苦しい、と毎のように笹枝はこぼしている。それは、若い愛人にうつつを抜かしている夫を暗に非難する言葉であるようにも思える。――そう。彼女はもうとっくに気づいているのかもしれない。

だが松夫は、當面この女と別れる気はまったくない。十五歳も年下の、どちらかと雲えば派手に遊びまわっているタイプのOLだ。もとよりこれは戀愛なんてものじゃない、と自覚している。単にこの若い瓷涕に溺《おぼ》れているだけ……そういうことなのだが。「女は魔物」などという月並みな文句が思い浮かび、が自嘲気味に歪む。

金がない。

それは、松夫にしても切実に思うところだった。

女には金が要る。三十代もそろそろ終わりが見えてきた、決して二枚目とも雲えない中堅サラリーマンにとって、若い愛人を自分の許に引き留めておくのは存外に大変なことであった。

家のローンもまだまだ殘っている。義が作ったとんでもない借金もある。和男や若菜、そして樽夫の學費や養育費も、これからますます多く必要になってくるだろう。金はいくらあっても足りない。

はっきり雲って、もはやにっちもさっちも行かないところまで來ているのである。経済狀態だけを考えてみても、家族生活の破綻《はたん》はもう目にまで迫っている。

その危機がしかし、今の松夫にとってはある種たまらない永式でもあるのだった。

平々凡々な會社員として、優しく物分かりの良い夫として、として、これまで彼は生きてきた。作為的なまでの小市民的平和にのっぺりと塗り潰された、長い長い時間の循環の中で。あるいはその反動が今、このような形で彼の中に噴き出しているのかもしれなかった。

それにしても――と、松夫は思う。

問題はやはり金だ。金がない。とにかく金が要る。

(……笹枝の生命保険)

そんなことを、そこで思い出した。

(このに確か、けっこう大きな額面の保険に入ったって雲ってたよな)隣で女が寢返りを打った。鼻にかかった甘ったるい聲が、松夫の耳をくすぐった。

煙草を灰皿に置き、松夫は女の頭に手をばす。髪に指を絡めてそっと撫で下ろすと、先ほど望を解き放ったばかりの下半が再び熱く充実しはじめる。

明かりを落とした部屋の、ねっとりとした闇の中――。

松夫の目は暗く澱んでいた。

七月四、金曜の夜のことである。

會社から帰ってきた松夫が、鞄から見なれぬ茶褐の広壜《ひろくちびん》を取り出すのを見て、「あらあなた、なあに?それ」

と、笹枝が訊いた。

「毒だよ、毒」

松夫は冗談めかして答えた。

「ちょっと殺したいがいてね」

「何雲ってんのよ。あなたったら、もう」

笹枝はいつもの調子で笑って、松夫の背中をどんと叩く。

「で、ほんとは何なの?」

「だからね、毒なんだってば」

澄ました顔で壜をテーブルに置きながら、松夫は説明した。

「いつだったかほら、縁側でシロアリを見つけたって大騒ぎしてたろう。あれが気に懸かっててね。ちょうど會社に、こないだシロアリ駆除の業者に來てもらったっていう人間がいたもんだから、相談してみたんだ。そうしたら、何でもその業者が置いていった餘分の薬があるって雲うんで、それじゃあと頼んで分けてもらったわけさ」「シロアリ退治の薬なわけ?」

「そういうこと。業者に頼むとけっこうなお金がかかるらしいからねえ。その辺の出費はなるべく抑えたいところだろ?」

「まあ、それはそうだけど」

答えて、笹枝は表情を少し曇らせる。ゴム手袋を嵌めた右手を頬に當て、「でもあなた……」

「使い方はだいたい聞いてきたから、今度の曜にでも、ちょっと僕がやってみるよ」「――そう。じゃ、お願いするわ」

そろりと壜の蓋《ふた》を開けて中を確かめながら、「危険な薬だから、気をつけるようにね」

と、松夫は雲った。

「過《あやま》ってに入れたりしたら、微量でも命に関わるらしい」「まあ、そんなに怖い薬なの?」

「だから、毒だって雲ったろ」

そして松夫は、その場にいた和男と若菜にも注意を促《うなが》した。

「絶対に悪戱しちゃだめだよ。和男君?」

「うるせえなあ。ガキじゃあるまいし……」

和男は牀に寢そべって、煙草を吹かしながらバイク雑誌に目を落としている。彼の吃煙を咎《とが》める者は、もはやこの家には誰もいないのだった。

「若菜ちゃんも、いいね?」

黙って頷く若菜。その視線はまっすぐ松夫の手許の壜に向けられている。

「樽ちゃんにも雲っておくけど、危ないからどこか、手の屆かないところにしまっといてね、あなた」と、笹枝が雲った。樽夫はすでに、二階の自室に引っ込んで休んでいた。

「それじゃあ――」

松夫はぐるりと周囲を見渡し、「そうだな。物置部屋の天袋にでも置いておこうか。あそこなら樽ちゃんも悪戱できないだろう」「ねえねえ、松夫さん」

笹枝がそこで、取って付けたようなじで雲いだした。

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咚咚吊橋 墜落

咚咚吊橋 墜落

作者:綾辻行人 類型:競技小説 完結: 是

★★★★★
作品打分作品詳情
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